バンドネオンが奏でるはタンゴの調べ・・・女の香り
2012年 02月 02日

少女マンガ「パートナー」が愛読書だった私は、社交ダンスに興味津々な少女時代。
同時期に、親の本棚から引っ張り出して読んだだのは、五木寛之の「戒厳令の夜」。
当時の五木は、私にとってものすごいアジテーターだったわぁ。
彼の本を読んでいると、自分の中の見知らぬ血が湧き騒ぐ、そんな気分を味わった。
彼の本から、なんでも教わった気がした、ませた小学生だった(笑)
何にも縛られず、自由に生きることへの渇望と、その代償がどれほどのものか。
大人になったら、彼の小説に出てくるような冒険をするんだ、と思っていたあの頃(笑)
夢中になって親の本棚から次々と五木の著書を引っ張り出して読んでいた中に
「夜明けのタンゴ」があった。
話自体は他の著作に比べれば、小粒感は否めないけれども、TVドラマにもなった作品。
文中でのタンゴへの記述が、いたく気に入ったのよね~
ある精神病理学者は、<タンゴは抑圧された異常な情熱と、その挫折による怒りと悲しみの強烈な表現である>と、書いています。愛する者に裏切られ、捨てられた人間の叫びが、タンゴの原点でしょう。そこには暗い、不吉な死の匂いが、生の実在感と背中あわせにひそんでいるのです。タンゴの音楽は、一瞬、断ち切られるように劇的な終わり方をするのが常です。ギロチンのように音楽の流れは切断されるのです。終わった一瞬の虚無、その深い裂け目にタンゴが見えるのです。
(夜明けのタンゴ)
「深い裂け目にタンゴが見えるのです」ってすごい、フレーズ!
その後の長い間、この言葉を忘れなかったほど、衝撃だったんだろうな~
以後、なんだかタンゴは私にとって、踊り手の生と死を見せてくれる踊りのように思える。
タンゴが出てくる映画やドラマや小説は、もう、登場人物の人生の一瞬のきらめき、
「生と死」を見せてくれる、と思ってますものね。
だから、「女の香り」でタンゴが重要な役割を果たすのって、ものすごくわかる。
登場人物たちの、例えば、死への恐怖だったり、日常への不満だったりを表し、
そして踊り手がタンゴを踊ることで、パートナーへの心情のケミストリーが生じるきっかけになる。
「女の香り」でワルツでもルンバでもなく、タンゴ、という踊りをモチーフにもってきたことに
ものすごく共感するのよね~ うまいなぁ、と唸ってしまう。
Gotan Projectが使用されていることにも、( ̄ー ̄)ニヤリッ
Tags:#あの頃好きだったモノ
by moonlight-yuca | 2012-02-02 22:01 | 女の香り | Comments(2)
















