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紳士の品格

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紳士の品格 A Gentleman’s Dignity 全20話 (2012年 韓国SBS)

■演出:シン・ウチョル/クォン・ヒョクチャン
■脚本:キム・ウンスク 
■キャスト:
チャン・ドンゴン(キム・ドジン)
キム・ハヌル(ソ・イス)
キム・スロ(イム・テサン)
キム・ミンジョン(チェ・ユン)
イ・ジョンヒョク(イ・ジョンロク)
ユン・セア(ホン・セラ)
キム・ジョンナン(パク・ミンスク)
ユン・ジニ(イム・メアリ)

【あらすじ】イケメンで仕事もできるが、愛を知らず執着もしない40代の男キム・ドジン(チャン・ドンゴン)。ある日、街で露店を見ていたソ・イス(キム・ハヌル)と前を見ずに歩いていたドジンがぶつかってしまう。しばらくそのまま歩いていたドジンは自分のバッグに赤い毛糸が引っ掛かっていることに気付く。手繰り寄せていくと、それはイスのニットのワンピースの裾の糸だった!
ワンピースの裾がほどけ、お尻が見えそうになっていることに気付くイス。
慌てるイスに、ドジンは「仕方ない、これしか方法はないね」と言いながら、イスにぴったりとくっつき、
自分が壁になって歩いて彼女を帰れるようにしてあげるのだが・・・。


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可もなく、可もなく、可もなく、不可もなく・・・
12話までは、大変楽しく視聴していたのですが、13話以降は私的に失速。どうしちゃったのでしょうか。

冒頭の男子4人のミニドラマが見たいがために、20話を頑張って完走しました。恋愛模様はほっといて、41歳になってもピーターパンシンドロームな男子の話だけでもよかったのになぁ。
友情で結ばれている4人は、格好よく、粋でいなせで、そんな彼らの生き方にどこか憧れたりもするのですが、恋愛が絡むと、彼らは突然激アマになってしまって、見ている私はtoo muchな気分になるんです。
アラフォーの恋愛は、こんなおとぎ話ではないわよ~(笑)

ピーターパンはウェンディと結ばれないから、いつまでも私たちの心に残る寓話になったのです。
40になってくると、自ずから悟る事があるのです。何かを得るためには何かを失うことがある、と。全てを手に入れて、誰もが憧れるHAPPYでセレブな生活なんて表層的なことだけに憧れる歳ではないのです。
「紳士の品格」は全てを手に入れようとした男女の、だからこそ寓話になりきれなかった、お砂糖を大量にまぶした、超sweetなドラマでした。そんなsweetなドラマに対して、以下辛口です!







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そもそも、13話以降、隠し子のお話がピックアップされてから面白さが半減しました。
「ラブレイン」の時もそうだったけれども、どうも家族の血縁が絡んでくると、とたんに韓国ドラマは意味不明に感じちゃいます。
家族の縁というものは、かの国にとって、尊くもあり、そして辛くもあるのか、と。
隠し子がいると判明した瞬間から、ドジンとつきあうイスは「キズもの」と周囲から憶測される存在になる。「隠し子がいる男と、または離婚(死別)した男と付き合う初婚の女はキズものに違いない」という、ドラマの根底を流れる考え方に一気に興ざめしちゃいました。

その風評が、「紳士の品格」の、魅かれあう男女の恋愛の障壁になっている。
キム・ウンスクの描くドラマのパターンとして、魅かれあう男女が想いを一つにした途端、恋愛の障壁が二人の前に立ちふさがり、それを愛の力で乗り越えていく・・・といったものが見受けられるけれども。
(言葉で書くと、なんて凡庸なのだろうか・笑)
恋愛の障壁に、視聴者たちは涙を流し、主人公と共に苦しみ、応援し、そして彼らが乗り越えることで私たちもドラマを視聴してカタルシスを得るのだ。
しかし、「傷モノ」という考えが障壁になるのか~? 子どもの存在は恋愛の障壁になるのか~? この時点で、「紳士の品格」はNGです、私。
12話までは好きだったのになぁ・・・
そもそも、メアリとユン先生の恋愛をメアリの兄テサンがあれほどまでに反対する理由がわかりません。あまりの反対ぶりに、実はテサンはユンにホの字で、自分の好きな男が自分の妹と結ばれるのが我慢できないのではないか・・・などというボーイズラブを妄想してしまったよ、私(笑)


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ジョンロクーミンスクカップルはどこか、ほろ苦く、他の3組のゲロ甘に比べると視聴に耐えうるカップルでした。
夫を信じるとはどういうことか・・・信じきれなくて、自分の心が擦り減っていくミンスクには号泣。
愛しすぎて、愛しすぎて、そして壊れていく夫婦のカタチ・・・こういうほろ苦さこそが、やっぱりアラフォーのカップルには必要だと思います。
そんな壊れていくカップルの心を通わせるきっかけが「マカレナ」なんて・・・あの時代にまさに青春だった私には、ドンピシャの選曲であり(笑)、泣けて泣けて仕方がなかったなぁ~

今回、脚本家キム・ウンスクの仕掛けには、あまりハマらなかった私。群像劇だからなのか、意外と彼女の恋愛観が時代錯誤だからなのか、どちらだろうかと、視聴しながら考えていたのですが。
結論は次作に持ち越しです。ぶつぶつ言いながら、次作も楽しみにはしている脚本家ではあります。
by moonlight-yuca | 2012-12-21 16:29 | 紳士の品格
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