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カテゴリ:ローズマリー・ロジャーズ( 7 )

ローズマリー・ロジャーズ

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ローズマリー・ロジャーズについて、語りたい、と思った。
しかし、本館の健全な訪問者方の前では、ちと、恥ずかしくなった。
なんだか、書くのに勇気がいるようになった(笑)

まあ、トンデモ作家なので。今、彼女のことを覚えている人は、日本で、何人いるかなぁ。

先日、tomomoriさんのやり取りの、アタシが書いたところを、抜粋。

ふたたび~

>真正ハーレクイン、お読みになったことありますぅぅ?
おおお、そこにお話を振られますか? あっちの道に走る前は、ばりばりのハーレクイン娘でした(笑)
ローズマリー・ロジャーズという、70年代~80年代、アメリカでは大人気だったトンデモ作家の、唯一日本での研究家だと自負しております(爆)

どのくらいトンデモかっていうと、ヒロインがパリの舞踏会場からメキシコの砂漠に連れ去られ、超人的な傭兵(メキシコ人との混血、あっインディアンの血も入っていた!)にたぶらかされる、→彼女は実はロシア皇帝の娘→ヒーローが記憶喪失→ヒロインがどこぞのスルタンの後宮に囲われる・・・みたいなお話です。スティーヴン・キングの「ミザリー」に出てくるお話「ミザリー」の元ネタですね。シニフィエだらけの、「レイプ願望肯定(defending rape fantasies)ロマンス小説」の古典です。
こんなの読んでいると、ちょっとやそっとのBLでは驚かない(笑) ワールドワイドなハーレクインでしたわ。



みたび~お邪魔します。

>お・お・面白そう・・・
いえいえ、tomomoriさん血迷っちゃいけませんぜ。決して読まないことをオススメします(笑)
ちなみにタイトルは、「Sweet Savage Love(甘く野性的な恋)」でございます。74年の作品だな。
ものすごい不思議なのは、この「作家の作品を、80年代初頭に日本で立て続けに出版されたのよね。
>基本タンパクな日本人ですし
とtomomoriさんがおっしゃる通り、あの当時の日本のハーレクインは淡白なものが好まれたと思うのに、なぜにこの「defending rape fantasies」が日本で出版されたのか、未だにもってわかりません。そしてすっかり日本では忘れ去られた作家でもあります。私だけだよ、きっと覚えているの(笑)
本国amazonのレビューも喧々諤々で面白いんですけどね、この方。
ヒーローはコミットメント恐怖症でデートレイプの帝王であり、ヒロインは共依存のストックホルムシンドロームであるということ。ヒーローは母親とインセストタブーが仄めかされているということ。処女作「SSL」には作家の妄執が凝り固まって、なんだか非常に強い読ませる力があるのですが、その後は処女作の設定の焼き直しばかりで、出がらし状態になってきます。処女作で燃え尽きたタイプですね。
どれだけ書いても、セックスファンタジーの妄執が尽きない、アン・ライスはすげ~な~、と思います。山藍さんもハーレクインだよね、作風は。おや、そう考えるとローズマリー・ロジャーズの作品って、樹生かなめさんに似ているような気がします。ディスコミュニケーションの恋愛(?)ってところが。

>ボデーガード妄想。サムライ妄想。ディーヴァ妄想。
なるほど、なるほど、ハーレクインの記号満載ですね。(無理やり「ボディーガード」に話を戻します!)

>…信じません。
がははは、大爆笑させていただきました。信じて下さいよ(爆)
いつまでたっても、心は「乙女」なんですもの、私たち。



ぷはは、「Sweet Savage Love」に食指が動かれましたか=33
さすがtomomoriさん、チャレンジャーだわ(笑)

そう、シリーズなんですよ。1作目はなんとか読めたのですが・・・しかし、伝家の宝刀の「実はロシア皇帝の娘」「記憶喪失」「ハーレム」などが出てきますから、BLのルーツはこの作品ですね!私も同感です。
しかもヒロインはいつも服をびりびり破かれているという(爆) 時代物レイプロマンス小説(bodice-rippers)の本家ざんすよ。ただ、やっぱり70年代の作品なので、描写がおとなしいのよね(えっ?/笑)

>トワイライトのヴァンパイアヒーローが全く怖くないのは「猛獣ファンタジー」ジャンル(←作った)の堕落です。
そうそう、今、トワイライトのファンメイドの二次小説「Fifty Shades of Grey」が本家をしのぐ勢いとか。アマゾンでもベストセラーに入ってますよね。めくるめくSMの世界をトワイライトの主人公たちが経験するんですって!
本家より非常に気になっています~ ステファニー・メイヤーができなかった(書けなかった)、ファンタジーを、ファンが執筆するなんて、ものすごい、正しい「願望充足妄想」ですね♪



まあ、要するに、エロ話について、語りたいわけだ、アタシ。
バカだわ~
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by moonlight-yuca | 2012-05-08 21:26 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

激しいハート

a0192209_2039046.jpg激しいハート(1974年)
THE WILDEST HEART
ローズマリー・ロジャーズ

祖父の死後、インドからロンドンの母ファニーのもとに帰されるロウェーナ。そこでの毎日はつらいものだった。彼女の美しさに義父は彼女に襲いかかるのだった。(上)
ロウェーナは亡父が残したアメリカの牧場を継ぐことにする。しかしカウボーイのギルに襲われ、彼女は撃ち殺してしまう。(中)
アパッチに略奪された彼女を救い出したのは、コマンチェロの男ルーカスだった。牧場の利権をめぐる全ての争いの謎を解くカギは父の遺書にあった。(下)


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さて、さて、さて、さてRR再読チャレンジ第4弾「激しいハート」。RRの2作目。
かつてサンリオからなぜか立て続けに出版され、今はすっかり忘れ去られた作家RR。
今、あらすじを書いているだけでもトンデモ作品の雰囲気がぷんぷんする。

RRの作品の中でも「甘く野性的な恋」と双璧をなす作品ではないかな。
一人称で書かれているが、「ウォントン」と違いその構成は最後まで崩れることはなく
ラストシーンまでなんとか、踏みとどまっている。

特筆すべき点は、ルーカスと育ての母との恋愛関係・・・
RRが日本で受け入れられなかったのは、暴力と女性の尊厳を踏みにじるレイプ、娼婦願望のほかに
ヒーローと母親のインセント・タブーがどの作品の底流にもあるからではないだろうか。
SWEETなロマンス小説を期待したらびっくりするわ、そりゃ。
しかし、この作品はRRの他の作品と比較すれば、これでもSWEETです!
ルーカスがヒロインを「ロウ・・・」と呼ぶ呼び方が好きでした。親密な感じがしてね。
ロウェーナも男に流されるだけではなく、なんとか一人で生きていこうと試みるところが、
まぁ、好きだった・・・・・・カモ。

ということで、評価は
★★☆☆☆ 

短期間にRRの作品を4作も読むと、頭がぐらぐらしてきた。
あと、手元に残る作品は4作品。

「愛に堕ちて」 ←ものすごく駄作だった記憶がある・・・

スティーブとジニイの結末も読んでおきたいような、3作品・・・
「暗い炎 -ジニイの章」
「暗い炎 -スティーヴの章」
「失った愛、永遠の愛」
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by moonlight-yuca | 2011-04-29 21:18 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

ウォントン

a0192209_21424118.jpgウォントン(1985年)
WANTON
ローズマリー・ロジャーズ

トリスタは、義兄にひかれていた。しかし、多感な友人、マリー=クレアはかれと婚約してしまう。ふたりの挙式も間近になったある日のこと、トリスタは突然フェルナンドに襲われる。トリスタの母に恋していたかれは、その恨みを義妹のトリスタではらそうというのだ。ウォントン―多情な女。母はそうだった。しかし、わたしは―激しい拒絶に、かれは引き下がるが、その様子を見つめるひとりの男がいた。 (上)
フランスで外科医となったトリスタは、カリフォルニアに向けて船上の人となった。ある夜、男装をといて甲板に出たトリスタは、忘れられない人、ブレイズと再会する。思いを振り切るかのようにしたたかに酔い、自ら女性であることを明らかにしてしまったトリスタ。ブレイズはそんな彼女を責めながらも、ついにふたりは結婚式をする。それが悪夢の始まりだとも知らずに―。 (下)
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さて、さて、さてRR再読チャレンジ第3弾「ウォントン」。RRの9作目。

ちーっとも、ストーリーが記憶に残っていなかったこの作品ですが
それも納得。内容はいつも酷いのだけれども、構成が酷い。
これが商業小説として出版されたことに、驚きを感じえない。

RR作品のヒロインは、自己をしっかり持っている近代的な女性に見せかけて
その実、男性に流されるままの受け身の女性なんだわ。
ただただ、ヒロインたちは、感情のコントロールを学んでいない人格ばかりで
自分に起こる不都合なことを、「ここまで求められるのは愛されている」という
論理のすり替えを平気で行って、自己保全を行う。
たくましいっていえばたくましいなぁ。

でも、本当にRRは淑女が身を落とす、という状況が好きなのね。
それも理不尽な暴力によって。
暴力が愛とイコールになる思考回路。

RRの妄想のシチュエーションをつなぎ合わせただけの、つぎはぎの場面の展開。
読者は置いてきぼりだわ。何をこの作品で訴えたかったのでしょう。
イタリック文字の強調文章の羅列。意味がわかりません!
原文も酷いけど、訳文ももうちょっとなんとかできなかったのかしら。

「甘く野性的な恋」は、それでもRRの飢餓感が感じられて、
読者の心を動かすープラスにしろ、マイナスにしろー力があった。
「ウォントン」はRRのトンデモ迷走を味わえる1冊。
でも時間の浪費だわ~。
なんでRR再読して再評価しようと思ったのかしら・・・ものすごく後悔。
ある意味、苦行の1冊。

☆☆☆☆☆ オススメはしません・・・0評価です。
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by moonlight-yuca | 2011-04-17 21:48 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

甘く野性的な恋

a0192209_1091781.jpg甘く野性的な恋(1974年)
SWEET SAVAGE LOVE
ローズマリー・ロジャーズ

ヴァージニア・ブランドンは社交界へのデビューを控え、胸をわくわくさせていた。同じ時、陸軍大尉スティーヴ・モーガンは怒りに我を忘れ、森の中を馬を駆けっていた。陰謀と肉欲に満ちた愛の奔流に向けて。(上)
ヴァージニアは金塊と共に殺し屋のスティーブにつれさられたまま、なんの手がかりもつかめない。スティーヴは、あせる父親を嘲笑うようにジニイを引きずりまわし、ついに彼の故郷メキシコにやってきた。激しく求め愛傷つけあってきたふたりだが、スティーヴの祖父のはからいでついに結婚式を挙げた。だがそれは、憎しみと狂気に満ちた長い別離へ向けての儀式となった。(下)

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さて、さて、RR再読にチャレンジの第2段は「甘く野性的な恋」。RRの処女作で代表作。
「華麗なひとびと」より、読みやすく面白かった。
スティーヴは、RRの理想のヒーロー像なんだろうな、RRの個人的セクシャルファンタジーを
読まされている気がする。このファンタジーは多くの人の反感と共に、さらに多くの人に支持された。
今でもamazonのレビューを読むと両極端の評価が多いのが興味深い。
このファンタジーを受け入れられる人と、忌みする人と2種類しかいないみたい。
RRの溢れだす圧倒的な勢いが、この作品には感じられる。書かずにはいられなかったパッション。

RRの「レイプ願望肯定ロマンス小説」のはじまりだわね。
世間のルールや常識、倫理観をすっ飛ばして、狂おしいほど私を求めて欲しい、
レイプするほど私を欲してほしい・・・
それが究極の愛情の表現なのだというメッセージが感じられる。
74年にこの作品はさぞインパクトがあったのだろうなぁ。
ヒストリカルロマンス小説の古典と言われるのは、
このRRの読者をも圧倒する願望が強烈だから。孤独がかいま見られるから。

この小説をローティーンで読んだ人(私も含めて)多いのに驚かされる。
人生経験がない女の子が読んだら、そりゃ、RRに圧倒されて、ある意味心を鷲づかみにされちゃう。
地雷の人やトラウマの人が多いのもわかります。
でも、これは、ロマンス小説ではないよね、と今の私なら思う。
ロマンス小説として読むから、いけないのよ。ラブ・ロマンスと銘打っていながら、
むしろ精神面ではわかりあえない人間の孤独を感じちゃいました。

拉致されたジニイがスティーヴに心惹かれていく様は、まさにストックホルム・シンドロームだし
スティーヴは肉体関係を持つ女性は多いが、誰一人として精神面での交流をしない。
RRの登場人物って、交流不全症候群なのだから同意の上でのセックスなんてないのよね。
必ず強制的なレイプという形をとらないと、お互いのココロの殻をやぶれないのです。

ロマンス小説ではなくて、本当に哀しい孤独な小説を読んでいる気がします。
一方通行の孤独な求愛のダンスを読んでいて、哀しい。

RRのファンタジーの一つに、娼婦の方が淑女よりランクが上だ、というのもあるな。
娼婦の方が、他人に影響力を与えられる、コントロールできるというファンタジー。
女性は男性には力でも頭脳でも劣るので、肉体的魅力で男性を支配するという願望。

ジニイも娼婦に身を落とす通過儀礼、輪姦を経験する。
かといってドストエフスキーの作品のように娼婦に「聖性」を与えているわけではなくて
ただただRR好みのヒーローを支配するには肉体的魅力だという短絡思考。
フェミニズムの裏返しかなぁ。

SSLはシリーズでこの後「暗い炎」「失った愛、永遠の愛」「Bound by Desire (1988)」
「Savage Desire (2000)」と続くのだけでも、やっぱりこの第1作目が
好むと好まざるにかかわらず、ある種の影響力があります。それだけRRの狂気が感じられる。

ジニイとスティーヴはどうなるのか。
しかし、サンリオのRRの表紙イラストは微妙な感じが多かった・・・怖いよね。
ジャネット・デイリーなんて綺麗なイラストだったのに。
と思っていたら「甘く野性的な恋」は空山基だった!!びっくり!!!でも、怖い・・・

個人的にはジニイの容貌は好きです。
赤毛だとずっと思っていたのだけれども、鋼色の金髪??よくわかりません・・・
そして緑の瞳。緑の瞳はスカーレット・オハラとアンジェリク、そしてジニイ。
私の中の三大美女だわ。



評価は
★★★☆☆ ある意味ヒストリカルロマンスのエポックメイキングな1冊。
万人にはオススメできませんがある趣向の人のツボにははまるかもしれません。
でも拉致、強姦、輪姦、娼婦という地雷満載。
しかし昔の作品なのでHOTシーンはどぎつくなく控えめだったりしますね。
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by moonlight-yuca | 2011-04-17 10:42 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

華麗なひとびと

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「華麗なひとびと」(1978年)
THE CROWD PLEASERS
ローズマリー・ロジャーズ

夫クレイグとの結婚生活は、危機にあった。アンは、自由な女になりたかったのだ。大スター、キャロルに頼まれたちょっとした芝居の代役がもとで、俳優のウエッブと出会ったアンは、この危険な、しかし魅力的な男に、はじめて大人の女の喜びを知らされた。やがてパリで、トップモデルになったアンに、映画出演の話がもちこまれる。相手役は、なんとあのゴシップと謎にみちみちたウエッブ、その人だった。 (上)
映画の撮影が、クランクインした。それも、母親が溺死した悲しい思い出のあるアンの別荘で―。ウエップに“大人の女になる”魔法をかけられたアンだったが、かれのスキャンダラスな過去への不信はつのっていくばかりだった。そんなある日、本番のカメラの前で、思わずナイフを握りかれを刺してしまう。政界、財界、映画界を舞台に、華麗なひとびとのしかける罠に、いつしかアンも巻きこまれていくのだった。 (下)
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さて、RR再読にチャレンジの第1段は「華麗なひとびと」
確かローティーンの私は、この作品が好きだった記憶があります。
・・・というか、大丈夫か!?あの頃の自分!!と、どつきたくなります。

チャレンジする前から、RRがなぜ、忘れ去られたロマンス作家か、ということは
うすうす分析できているのだけれども、甘いも酸いもかみしめた大人にはこの作品は強烈です。

RRのロマンスの根底には「レイプ願望」があることは多くの人が指摘していることであり、
それが、まさに日本の土壌に彼女の作風が合わなかった理由でもあるよね。

この作品も、まさにRRのセックスファンタジーが満載だけれども、ロマンスではないよね。
ロマンスというファンタジーにはやっぱり、感情の揺らめきとか、惹かれあうケメストリーとかが
描写されているほうが胸を打つのよね。
この作品においては、肉体が先です。もちろん、カラダから始まる恋もあるわけですが
それはその後の感情の葛藤があるから、自分で気持ちを抑えられないとまどいがあるから
ストーリーが奥深くなるんだと、思う。
たとえば田村泰次郎の「春婦伝」とかね。

この作品は、もちろん、トンデモ設定なのだけれども、
なんとなくもしかして、映画ってこんな感じなのかも、と華麗な世界を想像したのかなぁ、あの頃の私。

RR5作目ということですが、アイディアが枯渇したのかな、とも思われる。
劇中劇の「栄光への欲望」は「甘く野性的な恋」のストーリ展開だわね。
グローリーはジニィだし、ジェイソンはスティーブなのが笑える。
SSLを映画化したかった願望が、この作品を生み出したのかも(笑)
ミステリーとしても伏線が貼っていないので、結末の真犯人が唐突な気がします。


ウェッブは「鬼畜ヒーロー」というより下半身がダラしないヒーロー・・・
アンは薬漬けの、トラウマヒロイン・・・
う~ん、RR作品を再読するのって、結構シンドイかも、とおののいています。


しかし、なぜ、好きだったの、私???


★☆☆☆☆ ものすごくオヒマだったら・・・もしかしたら面白い・・・かも。
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by moonlight-yuca | 2011-04-16 22:20 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

ローズマリー・ロジャーズ

a0192209_152536100.jpg1984年から備忘録をつけているのだけれども、遡って読み返してみると、ローズマリー・ロジャーズのことに関して一切の記述がない・・・
というかあの頃(恥ずかしながら)夢中になって読んだサンリオ・モダン・ロマンスに関して感想を書いたことがないなぁ。

ジャネット・デイリー、キャサリン・ウッディウィス、そしてローズマリー・ロジャーズは当時夢中になって読んでいました。本の分厚さ、2段組みという体裁が、長い小説を読みたい私にはうってつけだったのよね。
ビクトリア・ホルト、ダニエル・スティール等も出版されたけれど、それほど私の胸にはピンとこなかった。

デイリーの「美しい風」(ラファーガ!)、ウッディウィスの「冬のバラ」、繰り返し読んだわ。この2人関してはネット上でも、感想がちらほら読めます。根強いファンがいるわよね。
しかし、ロジャーズ。感想が全くありません。あるとすれば「地雷だった・・・」とか「鬼畜ヒーロー」とか、ある意味否定的なニュアンスの感想。(今考えると、納得ですが)

でもでも、あの頃、私、確かに「甘く野性的な恋」や「ラブ・プレイ」、「激しいハート」が好きだったのよ!
どこにそんなに惹かれたのでしょうかね・・・
本当に思い返すのも恥ずかしいのですけれども。

あの頃の、かなりイタイ私にむけてのオマージュです。
日本ではほぼ黙殺されている(と思われる)ローズマリー・ロジャーズに関して、
語ってみようと思います。

早速、ロジャーズの古書を入手しました。
サンリオ・ロマンスシリーズで出版されたものは以下の通り。(内は日本版発行年月)
因みに全部読んでいます。
「ラブ・ジャングル」 1983/6
「ラブ・プレイ」1983/7
「甘く野性的な恋」 1983/10
「華麗なひとびと」1984/3
「愛に堕ちて」 1984/7
「暗い炎 -ジニイの章」 1985/10
「暗い炎 -スティーヴの章」1985/11
「ウォントン」 1986/2
「激しいハート』」1986/4
「愛しい小悪魔」1986/9
「失った愛、永遠の愛」1986/10

この中で、「ラブ・ジャングル」「ラブ・プレイ」「愛しい小悪魔」は現在未入手。
しかし、「ラブ・ジャングル」はあまり好きではなかった記憶があるのでほっときます(笑)
こうやって見ると、立て続けに紹介されていたのよねぇ、当時は。
ということはある程度人気があったのでしょうか?
サンリオ編集部の方がファンだったのかしら?

そして1988年以降、7年間ローズマリー・ロジャーズは
本を出版しない時期があるみたいです。出版社とのトラブルがあったのかしら?
わかりませんが出版社を変えて1995年から毎年のように、また作品を発表していますね。
でも日本では全く紹介されなくなりました。
サンリオが出版業界から撤退したためか、ロジャーズの作風が日本の土壌に
あわなかったためか、すかっり日本では忘れ去られた作家になっているみたい。

再読して辛辣な感想になるか、絶賛(・・・はないと思うけれど)になるか未定ですが、
日本での初(!?)のローズマリー・ロジャーズの語り手になろうではありませんか!
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by moonlight-yuca | 2011-04-15 15:29 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(0)

Sweet Savage Love

Sweet Savage Love (1974) 甘く野性的な恋
Dark Fires (1975) 暗い炎 (ジニイの章) 上 下 暗い炎 (スティーヴの章) 上 下
Lost Love, Last Love (1980) 失った愛、永遠の愛 上 下
Bound by Desire (1988)
Savage Desire (2000) 

英語サイトを検索してみたら、「レイプ願望肯定(defending rape fantasies)ロマンス小説」の古典として、批判的な作品紹介をしているページがありました。

そのサイトによる、ストーリーの簡潔な説明。
Virginia "Ginny" Brandon getting forcefully seduced and even raped and rescued from trouble non-stop by this half-breed hero Steve Morgan. There are many adventures in here, mostly tedious dime-novel scenes interspersed with sex.
(ヴァージニア "ジニィ" ブランドンが、混血のヒーロー、スティーブ・モーガンに力ずくでたぶらかされて、レイプまでされた上に、ひっきりなしに厄介ごとに巻き込まれては救い出される。作中の見せ場の大半は、うんざりするような三文小説的場面にセックスが散りばめられただけのシロモノ)

tediousは、「長ったらしくて退屈な, あきあきする, つまらない」という意味の形容詞です。

キャラクターの説明がまたスンバラシイ。
Steve Morgan, the king of date rapes.(スティーブ・モーガン、デートレイプの帝王)

ヒロインの事は、
the poster girl for Stockholm syndrome. (ストックホルムシンドロームの広告塔)

Of course, pair a commitment-phobic rapist with a co-dependent gerbil-brained woman and the relationship is a spectacular catalogue of dysfunction.
(もちろん、コミットメント恐怖症のレイプ犯と、共依存症のスナネズミ脳女をつがいにすれば、機能障害の壮観なカタログの出来上がりです。)
んーんー、ここまで凄いと、かえって読んでみたくなるなぁ。

Amazonのあらすじ欄を読むと、
一作目 『甘く野性的な恋』
Ginny Brandon is swept from the ballrooms of Paris to the desert sands of Mexico and into the arms of charismatic mercenary Steve Morgan. But this fearless heroine and "hero of all heroes" must first endure countless unforeseen dangers before they can enjoy sensual, exhilirating passion that burns between them.
(ジニイ・ブランドンは、パリの舞踏会場からメキシコの砂漠に連れ去られ、超人的な傭兵スティーブ・モーガンの腕の中に収められた。しかし、この恐れ知らずのヒロインと「ヒーローの中のヒーロー」が、彼らの間に燃え上がった、官能的で刺激的な情欲を堪能する前に、まず無数の思いがけない危機を耐え忍ばなければならない)

・・・いきなり拉致ですよ、奥さん。 誰に拉致られたの?この「ヒーローの中のヒーロー」?
付記)調べてみたら、やっぱし犯人は「ヒーローの中のヒーロー」でした(笑)。色恋沙汰ではなく、政治目的だけど。


そして二作目。『暗い炎〈ジニイの章〉』
邦訳前編のあらすじから引用。
(略)スティーヴに事情も告げられないまま公爵のもとへ赴いたジニイは、そこで思いがけぬ話を聞いた。彼女は実はロシア皇帝の娘で、しかもスティーヴとの結婚は無効だと。

一作目のラストで二人は結婚したようです。しかし結婚に難癖がついた上に、はい出ました、「実はロシア皇帝の娘」。
後編いってみましょう。
(略)カールからうけた辱めと暴力、そこから救ったとみせかけて、ジニイとの結婚をせまったサルカノフ公爵。今は、公爵夫人となったジニイは、責めようともしないスティーヴに、かえって深く傷つくのだった。そのあくる日、二人きりで森へ出かける。もう、愛されていないと思っていたジニイを激しく求めるスティーヴ。

「辱めと暴力」って、やっぱりレイプ?そして悪玉との強制結婚、本カレとのアオカンの三連コンボ。

『暗い炎〈スティーヴの章〉』
熱病から記憶喪失になったスティーヴは、その看護をしてくれた女、テレシータと結ばれる。遠いテキサスまで、はるばる探しにやって来たジニイとの再会にも、まるで見知らぬ他人に会っているかのようなスティーヴ。愛と情熱に彩られた二人の思い出が、すべて無になってしまうのだろうか…(略)

出た!長期メロドラマシリーズ伝家の宝刀「記憶喪失」!
「愛と情熱」と書いて「レイプとバイオレンス」とルビを振るんですか?


三作目。『失った愛、永遠の愛』
(略)二人の間からはわだかまりがぬけず、スティーヴの態度もどこかよそよそしい。そんなある日、スティーヴは彼女を娼館に連れこむのだった。

「娼館に連れこむのだった」と冷静に言われましても(笑)。
後編では、
義理の母ソニヤはスティーヴの愛人だった!ジニイはスティーヴと別れる決心をすると、ひとりメキシコに旅立つ。その傍には、ジニイを自分のものにしようとするアンドレがいた。が、突然の大地震で失明してしまうジニイ。スティーヴは彼女が死んだと聞かされるや、アンドレを追い、決闘の末、彼を殺す。(略)

出た!長期メロドラマシリーズ伝家の宝刀「失明&死んだはずだよヒロインは」!
レイプだの殺人だのがなければ、韓流か往年の上原きみ子の少女漫画のようです。
つか、この状況からどうやったら相思相愛のハッピーエンドになるのや。

南北戦争直後のアメリカ南部を舞台に、淑女と娼婦のふたつの顔をもつヒロイン、ジニイとスティーヴの愛と憎しみのドラマ「甘い野性の恋」の完結編。
ということですが、原書では更に二冊あるようです。

次から次へと自分から厄介ごとにクビを突っ込んでいく馬鹿女が、自分を拉致監禁した上暴力で処女を奪った鬼畜男にメロメロになって、ピンチに陥って救い出されては激しいセックス!というルーティンを繰り返した末に、その男と「これも愛なのね」でハッピーエンド・・・というレイプ願望タレ流しのガイキチなロマンスは、既にアメリカの70年代からあったのですね。

そして、アメリカではこの作品以降、「時代物レイプロマンス小説(俗語でbodice-rippers)」というのが、ジャンルとして定着してしまったらしい。

ちなみに、 80年代刊行の『ロマンス作家は危険』(オレイニア・パパゾグロウ作)という、ロマンス出版界を舞台にしたミステリの原題がSweet, Savage Death。 その続編『クイーンたちの秘密』の原題が、Wicked Loving Murderで、これもロジャーズの別作品Wicked Loving Liesのパロですね。パロられるというのはポピュラリティの証ですから、Sweet Savage Loveは、「女性向けエロ時代小説」の代名詞、エポックメイキング作品と言ってよいでしょう。
付記)bodice-rippersの元祖はKathleen E. WoodiwissのThe Flame and the Flowerだが、その路線を過激に推し進めたのがロジャーズ、ということらしい。

(蜘蛛之巣城)
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by moonlight-yuca | 2010-03-18 11:49 | ローズマリー・ロジャーズ | Comments(2)
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blogお引越ししました。


by yuca
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