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もう、戻れない・・・宮廷女官若曦26話

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中国ドラマ「宮廷女官若曦(ジャクギ)」26話視聴。

遠く離れていても、近い心はあるのだろうか。
抱きしめられるほど近くにいても、離れていく心もある。

「転」に突入した「歩歩驚心」。この物語の、行きつく先の予兆に満ちた25話。
何かを得ようとしたら、何かを手放すしかないのか。
物語をハッピーエンドには終わらせないで、その先を冷徹に描ききろうとしているのだな。

皇帝は愛する娘を取り戻し、信頼する弟を救い出し、いつまでも皆で幸せに暮らしました。

ハッピーエンドの先の物語は、なんて、暗く、身震いするように陰鬱な予兆に満ちているのだろう。

この物語の行きつく先で、心の安寧を得ることのできる登場人物が一体何人いるのだろうか。
そんなことを、思わせた26話。






■14の帰還■
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暗い予兆に満ちた26話の中で、14のあのCGシーンは、興ざめ(笑) しかし、そのCGさえも愛おしいと思える私は、「ブーブー」のトリコなんでしょうね~

変貌していく人々が多い中、彼だけは変わらないでいて欲しい。
真っ直ぐで、義侠心に溢れて、4サマへの屈折した思いを抱きながら、自分が決めた道を進んで欲しい。
茨の道だろうけれども、


■その手で握りつぶすもの■
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息詰まるシーンの連続。

4サマがその手で握りつぶしているのは、彼自身の柔らかな、魂に違いない。
彼の魂の柔らかい部分、優しい部分を、一つ一つ握りつぶしていく。
その後に残ったのは、権力に侵され変貌した魂なのだ。

愛する者を守るために、権力を手に入れたのに、権力によって自分が変わっていく。周囲も変わっていく。

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4サマが望んだ、10年前には、もう2度と戻れない。
時間が、距離が、環境が、緩やかに各自の魂を変貌させ、境遇を変貌させ、そして3人の関係性も変貌した。4サマが、あれほど守りたかった、あの頃にはもう2度と戻れない、と気づくのはいつなのだろうか。

もう、戻れないんだよ。

そして、あなたはきっとこれからはずっと眠れないのだ。
その手は血で汚れ、その背中には、踏みにじってきた人たちの亡霊がいるのだから。眠れない4サマを見ると心がほんの少し痛む。
そして、4サマが「もう、戻れない」と気づいてないことにも、心が痛む。


なんて、遠くまで、来てしまったんだろうね。


■緑蕪■
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緑蕪は13が軟禁されていた時が、一番幸せだったのかもしれない。世界にたった二人きり、という状況下だったから。ただ互いを見つめ、愛する男13を支え、日々暮らしていけたのだから。
誰かに頼られる喜び、というものを純粋に味わえた。
外部からの雑音は、入ってこない、たった2人だけの閉じられた世界だったから。

だからこそ、急に広い世界に戻り、2人だけの関係性だけで生きていけなくなったので、絶望したのだ。
緩やかに、絶望したのだ。これから変わっていくであろう、13との関係性に。
それまでの愛と献身に満ちた世界だけで生きていたかったのだから、彼女は。地位も名誉も関係なく、ただ、13のそばにいたかった。

どんなに近くにいようとも、離れていく心。
周囲の軋轢にあらがおうとせず、自分の妓女だった生い立ちを諦観の念で受け入れ、そっと身を引いていこうとする。
そうして、彼女は永遠に13の心の中に、自分を刻印しようとしているのだ。そんな身勝手な愛のカタチ。
どんな男女の別れよりも強烈な、別離の形で13の記憶に留まりたかったのかしら。





■・・・蛇足■
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このシーン美しい~
しかし場面場面のクオリティに落差があるよなぁ。馬が出てくると途端にチャチくなるのはなぜか(爆) 花ならいいのか? いや、花でも「ひみつのはなぞの」なんてのもあったしなぁ~
制作者が背景にどう力を入れて作っているのかが、よくわからんドラマです(爆)

あ、拷問のシーンは妙にリアルだしなぁ・・・そこに力入れている?・・・のかも。
by moonlight-yuca | 2012-11-21 07:39 | 宮廷女官若曦
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