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怒り思い憂いを秘めている・・・蘭陵王 32話まで

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華流ドラマ「蘭陵王」32話まで視聴。


第5章「亡国の新皇帝」というタイトルからして展開がわかる27~32話まで。
亡国の新皇帝と報国の武将のお話もでもあるはずなのですが。


鄭児がマジ怖い・・・
確か前回の感想では「やっていることは中国の後宮の歴史から考えると、全然お子様レベルだと思うのだけれども」なんて書いていますが、文字通り後宮に入るとモンスターに変化してしまいました。



あれ、このドラマ「蘭陵王」だよね?
血沸き、肉躍る、勇者たちの冒険譚だよね?
かつて見たことのないようなスペクタクルなファンタジー史劇だよね?


そんな私の期待とは裏腹に、ダークにダークに物語は展開していきます。
「蘭陵王」ではなく「鄭児」とタイトルをすればいいのじゃないかと思うくらい、鄭児が前面に登場していますね。
四爺の登場シーンは数えるくらいしかない(笑)

人間の心の奥底に潜む、報われなかった怨念が一番始末が悪い、って話ですね。





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しかし、事態をここまで悪化させたのは雪舞と四爺の責任もあるのではないか。
太平の世を目指していたはずなのに、新婚ボケした(笑)2人は隠居生活にさっさと入ろうとしちゃうし。
互いの命が無事ならばいいのか。
圧政に苦しむ民衆に対しての責任はないのか?

理想ばかりを追い求めて、結局時代の流れを読みとろうとしない二人にイライラ。





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そんな私の、唯一の清涼剤はやっぱりこの方で。
一瞬でしたけれどもね、登場シーン。
ほんの2~3分の登場シーンでしたが、雪舞への恋慕、太平の世を目指すという理想を追い求める気概に満ちた皇帝の顔。
二つの顔を瞬時に見せてくれました。



「ブーブー」も同じ、権力争いのドラマではあったのですが、愛に関しては登場人物たちは真摯でした。
どんな時の流れに身を置こうとも、人間は自分がここに存在していたという、実感が欲しい、孤独でさびしい生き物なのです。
その実感は、あるいは野心を果たすことだったり、子供を産むことだったり、愛に身を焦がすことだったり、なんだっていいのだけれども、自分がここに存在する、という実感さえあれば、生きていけるものじゃないかしら。
だから、ルォシーは、最初から時代の表舞台に出ることが許されない存在だったのではあるが、自分が存在するという実感を味わいたくて、8皇子や4皇子と恋に落ち、13皇子とソウルメイトになり、14皇子と共犯者のような情愛を交わすのだ。
皇子たちから愛されると言うことが、彼女が、自分の存在を実感できる瞬間だったから。
そんなルォシーの愛憎も、時の流れにいつしか風化していき、残ったのは微かな記憶と、絵が1枚ということが、泣けて泣けて仕方がなかったです。

一方、「蘭陵王」では愛が人を愚かにし(新婚ボケの二人ね)、あるいは醜く変化する様子が描かれていて、思わず視聴している私も怒り思い憂いを抱いちゃうわよ。


鄭児はサロメのようでもあります。
手に入らなければ殺してしまおう。
その遺体は誰にも触れさせず、自分だけのモノにしてしまおう。
それが彼女の愛の成就なのです。


ですが、こんな狂愛のカタチはなかなかライトユーザーには受け入れられませんよね。




残り14話、ファンタジー史劇らしい至高の愛のカタチが視聴したいと思うのは、叶わぬ望みなのかしら。


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by moonlight-yuca | 2014-03-17 21:07 | 蘭陵王
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