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さあ、いよいよゲームの始まりだ・・・美しい罠 1話

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伝説の昼ドラご存知ですか?
大人の男女の危うい駆け引き。
愛し合っているのか、憎み合っているのか、引きずり落としたがっているのか、それとも共に幸せになりたかったのか、最終回まで全く読めない。
このドラマは孤独な男と女が互いの人生をかけて、互いのプライドをかけて騙し合う話なのです。
「愛している」も「大好き」なんてセリフは一切なし。
しかし2人の間には、確かに他の誰もが立ち入ることができない情感があふれていて、その情感に、どう名前をつけていいのか分からずに、視聴者は夢中になって観るの。
昼ドラといって侮るなかれ。
そんなドラマがDlifeで放映されます。祝★「美しい罠」BS放送ということで。
別ブログに書きかけていた「美しい罠」の考察をこちらに移行します。






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■第1話 危険なゲーム■
類子はパチンコ店で働く29歳。退屈な日常の繰り返しにうんざりしていた。そんな類子に、ある日、奇妙なメールが届く。「求ム花嫁…」という文面で始まったそのメールは、結婚相手が莫大な資産家であることを告げ、条件として、看護師の資格と、美しいだけの馬鹿なお人形ではないことを求めていた。守るものもない類子は、ほんの軽い気持ちでメールの返事を送る。まもなく、メールの相手から連絡があり、類子はその人と会うことになる。現れた男・槐はファイナンスグループのオーナー社長・不破の秘書と名乗り、類子に恐るべき計略を持ちかける。




カトレーヌ・アルレーというフランスのミステリー作家が大好きでした。
同じフランスからの連想でどこかサガンな風味でありながらも、その結末は読者を果てしなくどん底に突き落とす、つまり救いがない物語でした。
サディステイック、かつ登場人物の心理戦でひたひたと恐ろしくなるそのダークな作風。
作家自身の女優出身とというポートフォリオと相まって、作品に必ず出てくる悪女たちに夢中になったものです。
「死の匂い」「目には目を」「泣くなメルフィー」「二千万ドルと鰯一匹」そして「わらの女」
ドラマ「美しい罠」は原作が「わらの女」という、救いのない悪女物語がベースとなっており、視聴前から絶対に面白いに違いないと確信がありましたもの。




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物語が入浴シーンから始まるのは必然。
飛田類子がそれまでの自分との決別を意味するから。
古い自分を流し落とし、新たな世界へと歩き出す象徴。





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櫻井淳子ってデビューした時から気になる女優さんでした。
確かハイティーンのときに「誘惑の夏」という昼ドラに出演されていて、その時からひそかにファンです。
したたるような色気がありながら、どこか世界に倦んでいる気配を漂わせているその雰囲気は、まさにファム・ファタールに違いない。
「美しい罠」でも、そのニュアンスは健在で、どこか投げやりに生きて、投げやりに男と体を重ね、暗いまなざしで生きている女ヒルダの登場で、私の心を鷲掴みにします。
飛田類子からのアナグラムのヒルダは「わらの女」のヒロインの名前でもあり、ここで原作の存在を匂わせているのよね。




愛なんか信じないと言いながら、お金だってたとえ手に入ったとしてもどこか冷めた視線で生きていきそうな、そんな女。






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この出会い系のような奇妙なメールが彼女の運命をいざなうのよね。
「馬鹿ナ人形ハオコトワリ」
この一文が、今になって思えば類子を悪女の道へと推し進めていったのよね。
メールを出した沢木槐に「馬鹿ナ人形」と思われたくないがために、自分の心に素直になれずに、槐との果てしない知略戦を繰り広げることになるのだから。






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類子と槐の初めての出会い。
赤と白という対照的なコントラストの衣装を身にまとう二人。
赤いバラが29本ということで、類子が29歳のときにこの危険なゲームが始まったのだということが視聴者にわかる。
そして類子が飛ばした帽子が、実はラストシーンにまでかかわってくるなんて、この時は思いもしなかったなぁ。






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危険なゲームを運命共同体として始めることにした二人は、前日の対照的な衣装から打って変わって白をベースとした衣装に。
類子が槐の世界に入ってきたことを意味するのだ。
赤いバラも白いバラに変更されている。





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会った瞬間からセンシャルな雰囲気を醸し出す二人。
不破恒大の好みの女に類子を仕立てようとする槐。
まるで、「マイ・フェア・レディ」のような関係。
不破恒大の秘書をしている槐は、彼自身もまた、不破恒大の好みを踏襲しているのではないかしら。
不破の好みに育て上げるということは、自分の好みに育て上げるということでもあり、育てたピグマリオンに心を奪われてしまうのではないかしら。





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不破恒大!
このドラマが、昼ドラでありながら、どこか引き締まった緊張感を漂わせていたのは、彼の存在が大きかったでしょう。
野獣のような不破がドラマの終盤、心から叫んだ言葉が、その血にまみれた叫びが、今でも私の心に響きます。


不破初登場のシーンは、「カルメン」から♪ ハバネラ (恋は野の鳥)♪
「美しい罠」がファム・ファタールの物語であることを暗示。
類子に惑わされるのは、不破か槐か、それとも・・・





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by moonlight-yuca | 2014-11-02 20:57 | 美しい罠 | Comments(20)
Commented by usamimi_1993 at 2014-11-03 00:04
yuca様、こんばんは。
お待ちしておりました。
「美しい罠」…ようやくyuca様の世界観に浸りながら、
このドラマを反芻していくことができる悦びに、
胸が高鳴ります。

私も不破の血塗れの叫びに、心が震えました。
愛憎だけでは決して割り切れない、得体の知れない
生き物みたいな感情が蠢くような叫びでした。

男と女は、かくも複雑な関係性を築いてしまうのでしょうか。

連載、楽しみにしております。
Commented by gentlehermione3 at 2014-11-03 00:17
yucaさん、こんばんは。
『美しい罠』私は2006年の放送を毎日楽しみに観てました。
なので、yucaさんのブログのカテゴリーに『美しい罠』を見つけた時には一人で「ムフフ」と思っておりましたのよ。
柴田淳さんの「紅蓮の月」がこれまた秀逸でしたね!
久しぶりにDlifeの放送も観たいな~と思いますが、韓ドラ視聴が忙しく(>_<)
yucaさんのブログを読んでたら『帝王の娘スベクヒャン』を観たくなって、先日より視聴開始しました。
まだ11話なので先は長いです。
Commented by FANです。 at 2014-11-03 11:59 x
ウわっ、麿赤児!大森兄弟のご尊父様。
その前に、大駱駝艦。 ユカさんは、こちらで認識されている気がします。

このドラマ、宝塚ファンに促されて、途中参加で見たような・・。敵か味方か分からない、レイさんとやらが、確か、元タカラジェンヌだったかな・・。
が、大沢樹生が出ていると知った時点で、途中下車しました。
彼を生理的に否定してしまう理由が、未だに謎なのですが・・。

それでも、惰性でチョコちょこ見ていたのは、
仰る通り、不破社長の怪物ぶりでした。もっかい、チャレンジしようかな・・。
まあ、それにしてもシガーが、こんなに似合うおじ様。
身近にいたら一目散で逃げますわ。



Commented by moonlight-yuca at 2014-11-03 19:03
♪ usamimi_1993さん、コメントありがとうございます♪

「美しい罠」の感想を楽しみにしていてくださったのですね!(汗;;)
根気がない私なのですが、不破さんの最後の叫びについては語りたいのですよね~

>愛憎だけでは決して割り切れない、得体の知れない
生き物みたいな感情が蠢くような叫びでした。

本当に、おっしゃる通りで。
主役2人の駆け引きも息が詰まりましたが、不破さんが最後の最後で持って行ったような気がします。
あのラストシーンで、このドラマは伝説の昼ドラになったのですよね。

本当に昼ドラの展開なのですが、その中ではっとさせられるセリフがたくさん出てきて、だから「美しい罠」好きなんです。

usamimiさんもお好きだと知って、ものすごくうれしいです!


Commented by moonlight-yuca at 2014-11-03 19:08
♪ gentlehermione3さん、コメントありがとうございます♪

>Dlifeの放送も観たいな~と思いますが、韓ドラ視聴が忙しく(>_<)
そうなんです! 私もこれ以上視聴のかけもちは無理なのに・・・
でも「美しい罠」をもう一度最初から見て、考察したいなぁという欲望がむくむくと湧きあがっているんですよね。
とくに1部の最期、湖畔での銃声とか、不破さんのラストシーンとか、槐の復讐についてとか、語りたいことがいっぱい。
このドラマについては需要があまりないかもしれないけれども、私が語りたいドラマのひとつです。

「スベクヒャン」、いかがですか?
私は好きなんですけれど。楽しんでいただけるとうれしいです。
単純な筋立ての中に、情愛が入っていて、奥深い。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-03 19:20
♪FANさん、どもども~♪

>大駱駝艦。 ユカさんは、こちらで認識されている気がします。
はい。ご指摘の通り(笑)
FANさんと私は、成長途中で浴びてきたカルチャーがほぼ一緒だなぁ。光栄です(笑)

状況劇場とか、赤テントとか幼少期に連れられて行って、かなりトラウマになっています(笑)
強烈で。

>このドラマ、宝塚ファンに促されて
レイさま(剣幸)ですね!
「美しい罠」において狂言廻しのレイさま。
レズビアンチックのレイさまも素敵でした。

>彼を生理的に否定してしまう理由が、
わかる。わかる。一皮むけばドロドロしたあさましさを感じます。
(素がどうかは別にして・・・)
確かに濃いお顔なのですが、他にも濃い俳優さんはたくさんいらっしゃるのに、どうして大沢さんだけがそう感じるのか。
もう少し歳をとればいい感じに中和してくるのではないかしら。

>麿赤児
やっぱり、そこにいるだけで視線を持っていきます。
彼が出演するから、ただの昼ドラではなくなってしまっているんですよね。
Commented by はる at 2014-11-04 13:54 x
yucaさん、こんにちは

昼ドラといえば、大昔
森口瑤子の「風の輪舞」を見ただけ
『美しい罠』の得体の知れない世界を
覗いて見ようと思います

Commented at 2014-11-04 17:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-04 23:50
♪はるさん、コメントありがとうございます♪

昼ドラは「愛の嵐」や「牡丹と薔薇」なんかも見ていました。
かなり昼ドラフリークだった頃もあります。
韓国ドラマを視聴する前は。
韓ドラってどこか昼ドラと同じ匂いがするんです。

「美しい罠」ちょっと昔のドラマなので今見ると古臭く感じるかもしれませんが。
ハマればハマるんですけれど、ダメな人はダメかな。



Commented by moonlight-yuca at 2014-11-05 00:06
♪鍵コメさま、コメントありがとうございます♪

いやあ、いいお話を聞かせて(読ませて?)もらいました。
ありがとうございます。
羨ましいなぁ。ファンと俳優さんの素敵な瞬間ですよね。

「ゲルマニウムの夜」はね、もちろん見ました。DVDでだけれども。
作者の花村萬月が、昔、好きで好きでたまらなかった。
あの頃の彼は最高のアジテーターでした。
特異な思想、断定的な語り口調、グロテスクな愛、吐き気を催すほどの暴力、その背後から匂い立つ人間の悲しさ。
朧はその集大成でした。

アンチエンタテイメントを目指して書かれた「ゲルマニウムの夜」でしたが、その後のシリーズは尻すぼみになりましたが・・・

映画版では広田レオナがね・・・
彼女も「だいじょうぶマイフレンド」(ご存知ですか?・笑)の時から好きなんですが。


マルオッパは最強の二番手くんとしていろいろなドラマに出演されています(笑)
私ならマルオッパ選ぶのになぁと毎回憮然とした気持ちになります。
ナル様はね、しかもかなりのマザコンであると私は睨んでいますが(笑)
Commented by FANです。 at 2014-11-05 02:48 x
いつも、無関係なお話を読んで頂いて、申し訳ありません。

うっすら、よもやと思ってましたが。 凄い、ゲルマニウムの夜を、ご覧になっておられまたか。
花村センセが、ユカさんの解釈を聞かれたら、・・・ユカさん。
多分、今夜あたり、押し倒されてます。

王国シリーズ、確かに、一冊目以降のスピード感が減速します。
レオナ様・・、アスピラントという言葉が、今でも、ゾクゾクします。

これ、原作もそうですが、兎に角、生きろ!という、
醜さが崇高に見えて、高ぶります。
感動してはいけない筈(やってることは犯罪まっしぐら)なのに、心を揺さぶられる映画として、私は大好きなのでした。

レオナ様、ソウハという漢字を、まともに書けそうですよね。
野島ドラマの、高校教師の冷めきった姿も、好きでした。

ヒソっと。※なる様。
マザコン、その気配を感じ取られるって、ツワモノです。
彼はキスシーンがご自慢だそうですが。
清廉な。そのシーン、わたくしには、道徳のDVDにしか見えません。お母様のご期待に沿われた、正しい、ご子息の理想形として、有りがたく拝見していた、わたくしの感想に。

これまた、なんで!!ユカさん、未だかつて、誰にも言ってなかったのに!!(あんな独りよがりのチュゥをされたら、私はあやふやにして無かったことにします)

って、これ、非公開にすべきなら内緒にして下さい。
Commented by FANです。 at 2014-11-05 05:08 x
大駱駝艦。
こちらへの御共鳴に、うっかり余計な、うぬぼれ話を失礼しました。

お利口さんに、よそ行き顔で送信しよう、と、自戒しながらも。
感激度数、そのままで届けてしまい・・・(毎回)。
ついつい脱線と、そもそも聞いてない、というコメントばかり。

いつも、広い心でお許しくださいまして、
今更ながら、嬉しく、そして、ありがとうございます。

あ、ですが、拍手の旅も続いております。今のテーマソングは。

♪♪せ~んろは、つっづく~よぉ~♪
(はーくしゅ♪は、続くよぉ~♪) ※線路は続くよ

何~処っま~で~もぉ~♪♪・・・・、

はい・・・何処までも、連れて行って下さいませ。

・・歌う必然性は、不問でお願い申し上げます。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-05 06:56
♪FANさん、おはようございます♪

いやいや、映画館に行かれてパンフまで持っていらっしゃるなんて、しかもあんな素敵な出会いがあるなんて羨ましすぎです。

>多分、今夜あたり、押し倒されてます。
花村先生に押し倒されても・・・(苦笑)
「ゲルマニウムの夜」をはじめとする物語は、「神が生まれる」物語でした。
神が主人公の物語ってすごい、と当時は鳥肌が立ちましたが。
神の話をしだすと、長くなり、抹香臭くなりますが。
本能と欲望のままに、血と涙が渦巻いている崖の底に頭から跳びこもうとする主人公は、果てしなくグロテスクで悲しく、気高く、神々しくさえ見えるんだよなぁ。
60年、70年、100年生きたところで、自分が生きているという確たる実感を感じない人間が多い中、そんなに若いのに自分のアイデンティティを求め深淵に跳びこんでいく彼は、愛おしい。
この深淵こそ、神だと思っています。

>兎に角、生きろ!
生や性に対してのオブセッションが強烈にしびれさせます。
ハードボイルドが日本で独自に成長し変化したノワール系の物語のひとつですね。

ナルさまは、花村氏の作品とは対極におられる方です。
いっそ開き直ってふてぶてしくなられたら、もっと好きになるのに。
どこまでも(あんな事件があっても)品行方正路線で行くのかしらね。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-05 07:01
♪FANさん、どもども~♪

>ついつい脱線と、そもそも聞いてない、というコメントばかり。
いえいえ、毎回私をどこに連れて行ってくれるんだろうと、わくわくドキドキしています。
この脱線こそが、面白いですよね~
なんだか自分の教養を試されているので(笑)、毎回真剣勝負です。
こちらこそ本当に毎回ありがとうございます。

そして線路の旅(爆)

ほどほどにしてくださいませ。
あっという間に私の在庫がつきそうです(爆)
せっせと補充しないといけなくなるではありませんか!

でも、楽しんでいただけたら幸いです。
Commented by FANです。 at 2014-11-05 12:26 x
教養??・・・、なんでやねん、かけらもアリャしません。
ヒットするところは、どんぴしゃりなのに、何故?
毎回、外れたコメントしか出来ないのか。
なのに、お話しているかのようにご返信くださ・・、

そっか、そうですよ。ユカさんの広い心と、
深い感性に、甘えきっているだけなのでした。
と、しなやかなユカさんの感性に、いつも下世話なコメントばっかりしている、言い訳でした。
その前に、いちいち、無駄な替え歌を贈呈するのは、やめなさい、はい。
Commented by FANです。 at 2014-11-05 16:40 x
あら?花村センセはご辞退ですか?
じゃあ、もし、また、朧クンに出会えた時。

その辺のシャッ、シャっ携帯をお借りして。
ユカさんのこちらをご紹介したいです。(もう、二度と無いからこそ、言える) 私はガラパコス携帯なので、瞬時対応が無理なので・・。(これこそ、何の話やネン)

一番、神に近いのは朧だ、と、神父様のつぶやきが有りましたが。漠然と分かっていた気がしていたあの言葉。ユカさんの言葉で、体得できました。

@そんなに若いのに自分のアイデンティティを求め・・、その深淵こそ神だ・・、
と仰る、ユカさんの言葉を、今一度、新井君に贈りたいです。
もう、号泣だと思いますよ。ユカさん、今更ながら、凄いです。(他に言いようが無いのか?)

で、ですね、線路は、どうぞ、ご心配なく。
レールの連結作業は、外部へ発注するという、奥の手も有ります。あ、そのまま、帰ってくるな?あらあら、都合よく聞こえませんでした

なので、(何が、どうして?)
ユカさんが、せっせと連結作業しちゃ、イやん、です。
何があろうと、レールは、本線へと、必ず繋げるのでした。

このコメントを送信する、その前に、録画サクサク早送りして。ユカさんに追いつきなさい、はい、畏まりました。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-07 07:04
♪FANさん、おはようございます♪

>毎回、外れたコメントしか出来ないのか。
いえいえ。その発想の飛躍がいつも美しいなぁ~と感嘆しております。
私のコメントはいつもつまらないので(笑)
どうにもありきたりなことしか、コメント返しできない自分がもどかしいです。

ちゃんと脱線しながらも、♪線路はつづく~よ、ど~こまでも~♪なので、大丈夫です!


Commented by moonlight-yuca at 2014-11-07 07:09
♪FANさん、どもども~♪

以前書いたのですが。花村作品の中では、「二進法の犬」が一番好きなのです。
光と闇しか彼の小説にはない。愛か憎悪か、生か死か、白か黒か、殺すか殺されるか。
曖昧、偽善、おためごかし全て切り捨てて、そして花村は自作の主役ですらばっさばっさと殺していく。この世は、「1か0か」という二進法でしかないのだから。
判断基準が2つしかないから、登場人物たちはあまりに愚直に生きるしかないのですよね。

「ぢん・ぢん・ぢん」は岡崎京子の「ヘルタースケルター」を先取りしたような美容整形への女性の狂おしいまでの業、アイデンティティの模索の崩壊を恐ろしいまでに冷徹に描写して、そのラストシーンは圧巻だったし。
「ブルース」のホモヤクザ徳山の狂恋には鳥肌が立ち、涙しました。

作家というものは、自分の世界観を小説で表していくのだけれども、最後は自分で「神」を作りたくなるのかもしれない。「神」になりたいのかもしれない。
最後には宗教に帰依していく小説家、漫画家のなんと多いことか。
「数ページに一度の暴力と何ページに一度のセックスを求めている読者の為に書くのは疲れた」と語り、花村も「ゲルマニウムの夜」で「神」を作り上げようと試みる時分から、作品が変化してきたような気がします。

韓国映画が、なんだかかつての花村萬月のように予定調和に終わらない度肝を抜く展開、徹底した暴力、圧倒的な愛、果てしない絶望と緩やかな赦しをモチーフに人間の本質を私に深く問いかけているような、そんな気がして目が離せないのです。
Commented at 2014-11-13 00:06 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by moonlight-yuca at 2014-11-17 20:15
♪鍵コメさま、コメントありがとうございます♪

暴力と徴兵制度の因果関係はなるほどです。
かの国の暴力の描き方は、大陸と陸続きであり農耕民族でありながら狩猟民族と闘ってきたことも関係があるのかもね。

花村さん自身の作品には、自身が父を嫌っていたことも反映して「父殺し」のテーマが色濃く感じます。
オイデプス神話の変形ですね、母犯しから父殺しの展開は。
そして父を殺すということは神を殺すということで、その暴力の行きつく先に新たな神を作り出したかったのでしょうね。
でも、やっぱり新たな神の中にもあれほど憎んでいた父の面影を見出した・・・みたいなことを語っていたのが興味深いです。

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by yuca
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